読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

w a k u r a b a

文芸メイン、その他もろもろ

映画「湯を沸かすほどの熱い愛」ネタバレなし?の母目線的感想

映画

宮沢りえ主演映画「湯を沸かすほど熱い愛」を観てきました。

私はつい最近たまたま見ていたTVの情報番組で、この映画を知りました。

昨年秋の封切りなのに観た人から「とても良かった!」とクチコミが広がって、今でも立ち見が出るほどの人気だというのです。

私の今年の初映画は二度目の「君の名は。」でしたから、本当の意味での初映画はこれにしよう!と決めました。

 

あらすじ

 

幸野双葉(宮沢りえ)は、高校生の娘、安澄(杉咲花)とふたり暮らし。

仕事は近所のパン屋でパートをしています。

元々は銭湯「幸の湯」を営んでいましたが、夫が蒸発した一年前に休業したのでした。

安澄は学校で苛められています。

ふざけていると装いながらの、女子特有の陰湿な苛めです。

無関心な同級生達、頼れない教師達。

母はズル休みを許さず、安澄にはどこにも逃げ場所がありません。

そして以前から体調が良くない事が度々あった双葉はパン屋で倒れ、検査の結果余命わずかと告げられます。

ショックを受け、泣き崩れる双葉。

でも双葉に泣いている暇はなく、残された時間にどうしてもやらなければならないことがあるのでした。

それは、夫を捜して家業の銭湯を再開させること。

弱い娘が、この先強く生きられるようにすること。

隠していた、ある秘密を打ち明けること。

そして…

 

 


『湯を沸かすほどの熱い愛』映画オリジナル特報

 

こういう映画を観ると、命の期限を知った時、自分ならどうするだろう?と考えさせられますよね。

誰もがそれまでの人生を振り返り、自分のやり残した事を考え、この世にひとつも悔いを残さず旅立ちたいと願うでしょう。

 

双葉は探偵に依頼し、夫を捜します。

夫はあっさりと見つかったので、それまで真剣に捜してなかったのですね。

夫役のオダギリジョーがどうしようもないゲス感を出していて、はまり役でした。

あ、誉めています。実は私の好きなタイプはオダギリジョーですから。

夫は双葉と安澄の元に帰ってきますが何と!小学生の鮎子も連れてきて、安澄の妹だと言うのでした。

双葉は、本当に夫の子なのかも解らない鮎子さえも受け入れます。

細かい事を気にしている時間がないから?(実はそうではありませんでした。)

銭湯を再開し、安澄をひとりで苛めに立ち向かわせ、鮎子の心の傷を癒してあげる双葉。

4人で明るく暮らしていくうちに、本当の姉妹のようになっていく安澄と鮎子。

けれども双葉は日に日に衰弱し、残された時間はもう少ないことが解ります。

そして双葉は、遂に”あること”を実行するのでした。

 

これは、よくある余命モノですね~

と思いながら観ましたが、それはすぐに大間違いだと気付きました。

張り巡らせた伏線が繋がっていき、最後まで目が離せない展開となっていきます。

そしてこの映画には、子を捨てた親が次々と出てきます。

親に捨てられた子は、本当に不憫でなりません。

子どもは絶対に手離してはいけないのに!と憤りながら観ていました。

子どもに縛られないで自分の人生を…という今の風潮が、本当におかしいです。

産んだからにはせめて、子供が16歳くらいになるまでは子供のためだけに親として生きる、それくらいの覚悟はするべきだと思います。

 

子役の演技上手過ぎ、臨終シーンがリアル過ぎで、館内中に広がるすすり泣き…

昨日の劇場も満席でした。

隣の30代カップルがずーっとグスングスンと煩かったです。

でも今までの余命モノにはない、心がじわっと温まる感じはやはり銭湯効果なのでしょうか?

 

安澄役の杉咲花はテレビドラマ「夜行観覧車」で、家庭内暴力で荒れる女子中学生を演じていました。NHK連続テレビ小説にも出ているようですがそれは観ていません。

CookDoのCMで、回鍋肉をモリモリ食べている少女と言えば解るあの子です。

スクールカーストの底辺で苛めに堪える日々から、気丈に母の看病をし、精神的に自立するまでの心の変化を見事に演じています。

鮎子役の伊東蒼は知らない子役さんでしたが、この子の泣きの演技も上手でした。

母親に捨てられた子の哀しさがひしひしと伝わってきて、胸が締め付けられました。

 

双葉役の宮沢りえは瘦せ過ぎで、最期のシーンがあまりにもリアルで、正視出来ないほどでした。

ふっくらした頬が可愛いアイドルだったのに、もの凄い大女優さんになったものですね。

 

それからタクミ君とか(嫌いなのでどうでもいい)人のいい探偵さんとかその娘とか、脇役の存在もなかなか重要な伏線だったり

封切りから間もなくして癌で亡くなったりりィが出演していたのも、ハッとさせられました。

どんな思いで演じていたのだろう…と。

 

 

湯を沸かすほどの熱い愛」とても良かったのだけど欠点がふたつあって、ひとつは

タイトルがダサい。

このタイトルとポスターだけなら、コメディー娯楽映画かなと思って絶対に見ません。

確かに双葉は、瞬間湯沸かし器のようなところもあって熱い女なのだけれど、だからといってこれはないかと。

 

 

ふたつめは

衝撃のラスト!

 

( ゚Д゚)ハァ?

 

どういう事ですか?

まさか…まさかよね?

というラスト。

ダメでしょ。

 

それから、安澄が学校で隠された制服を取り返す場面。

あのシーン、必要ですか?

絶対有り得なくないですか?

あんなの本当に学校でおきたら、自分の娘の事じゃなくても怒鳴り込みに行きますよ私。

 

他にもいくつか ( ゚Д゚)ハァ?  ポイントがあるのですが、ネタバレしないで書くのは困難です。

感動した!だけでは終わらない、実は問題作なのでした(笑)

 

 

 


f:id:tanpopotanpopo:20170119013806j:image